この廃工場の辺りは、太陽が沈みきってない夕方で紅色に染まっていた-----






















■一章  奴との出会い■






















とある某所に見るからに怪しい工場かある。

そこには毎晩、人の泣き声や悲鳴が聞こえるエリアであり、

人は決して近寄らないはずなのに、

何故人の声が聞こえるのか不思議で俺は、誰も近寄らないエリアに足を踏み入れた。







足を踏み入れたその瞬間、とても甘ったるい感覚が俺の五感を襲った。

「ぐっ・・・・・・」


何とかして意識を保った俺に追い討ちをかけるように、俺の死角から何本もの鋭利な刃物が飛んできた。

それをギリギリで避ける事が出来た自分の行動に拍手を送りたいとその時俺は思った。

だが相手の方はというと、

俺が避けたのがあまり気に入らないらしく、次から次へと刃物を飛ばしてきた。




いくつか避けていたがその内の一本が足に刺さってしまった。

必死に痛みを堪えていたがついに声を出してしまい、

相手に自分の居場所を完璧に自分から奴に教えてしまった。



奴はこの工場全体に響く位の声でこういった。

「なかなか動くじゃないか。」

この時、俺の頭の中が真っ白になった。

なぜなら俺は、奴の声が彼ではなく彼女だったということに驚いた。




その時工場の電気が一瞬でつけられた。

目の前に何かがあった。

それは-----------



たくさんの死体と一人の少女だった。

彼女は自分のことをこう名乗った。

「私の名は、武藤 楓。・・・・又の名を共同体・零」

俺は彼女の姿の目が行った。

彼女の両手両足はなんと焼けた跡のように黒く返り血をあびた姿だった。

辺りはもう夜で、すぐに工場の電気が落ちてしまったその時、

俺は、彼女が満月の光を浴びた戦士の様に見えた・・・・・・・・



それが武藤楓と宮崎健の初めての出会いだった。





それから俺の毎日の生活が変わっていくなんて誰も知るよしが無かった-----









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皆さんどうも初めまして〜
今回は第一章ですがこれからどんどん書いていこうと思います。


ところでこの小説の時代は近未来なのですが・・・・・・・
なぜかこの中では電車が登場します。次回はもっと良いものを書こうと思いますので
皆さん長らくお待ち下さい・・・・・・・

2007年9月5日
闇倉 涼光

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